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 動植物

Kenya's Natural Vegetation

ケニアは、さまざまな気候、地形で構成されており、自然植生も多様化しています。1983年にディーンとトランプによって、19種の生物群集の分布が明らかにされていますが、そのうちのいくつかはより総体的な区分にグループ化することができます。アフリカ高山荒野地帯(陸地総面積の1.2%)は、ケニア山、エルゴン山、チェランガニ山脈、アバーディア山脈の高度およそ3,000m以上の地域に当たります。

そのうち、高度が非常に高い区域(およそ3,800m以上)には、ロベリア(Lobelia/和名ミゾカクシ)属とセネキオ(Senecio/和名キオン)属の巨大種がまばらに生えています。それより高度が下がると、草原とエリカの藪地が広がり、しばしば保護された場所にハゲニア・アビシニカ(Hagenia abyssinica)の木立が見られます。Lobelia

高地の草原(0.05%)は、中央地溝帯の両側(キナンゴップ草原とマウ・ナロック/モロ草原)の高度およそ2,400m以上の地域にあります。この限られた生息環境はどの保護区にも含まれておらず、ケニアで環境内の種の絶滅が危惧される地域の1つとなっています。


群生するさまざまな草種が存在します。その他の重要な草原の種類として、火災によってできた草原(3.1%、マサイマラの一部など)と、季節性氾濫原/デルタ草原(4.7%、タナ川デルタ地帯など)があります。また、チュールヒルズの南方など、アルカリ性火山灰の地帯(0.2%)も草原となっています。


高地湿性林は、高度がおよそ1,500m~3,000mで、年間降雨量が1,200mmを超える地域にあります。そのうち、高度が高めのところでは、しばしばタケの一種であるアルンディナリア・アルピナ(Arundinaria alpina)の林とその他の樹木林がモザイク状に混在しています。


低山帯森林樹の代表的なものとして、ポドカルプス(Podocarpus/和名マキ)属、オレア(Olea/和名オリーブ)属、ユニペルス(Juniperus/和名ビャクシン)属、ニュートニア(Newtonia)属の種がありますが、森林の種類は高度と降雨量に応じて多岐にわたっています。


ケニア西部のカカメガ・フォレストとその周辺には、ギニア/コンゴ雨林(0.1%)が残存しています。高度が比較的高い(1,600m)にもかかわらず、生物地理学的には、カカメガはかつて赤道アフリカを覆っていた広大な熱帯雨林を今に残す東端の飛び地です。


年間平均降雨量が1,900mmを超えるこの地域の代表的な樹種として、ケルティス(Celtis/和名エノキ)属、アニンゲリア(Aningeria)属、クロトン(Croton/和名ハズ)属、ファガラ(Fagara/和名イヌザンショウ)属、マニカラ(Manikara/和名サポジラ)属の種があります。南北ナンディ・フォレストは、ギニア/コンゴ型から低山帯型への過渡期にある森林です。

Boabab


沿岸の細長い地域には、ザンジバル/イニャンバネ・モザイク植生地域の特性を持つ数種類の海岸林と森林(0.1%)が存在します。


これらの森林の多くは小さな残存林で、森林構造は土壌の種類と降雨量に応じてさまざまです。特徴的な樹木として、キノメトラ(Cynometra)属、マニカラ(Manikara/和名サポジラ)属、アフゼリア(Afzelia)属、ブラキラエナ(Brachylaena)属、ブラキステギア(Brachystegia)属の種があります。


沿岸地域には常緑の低木林地(0.4%)もあり、耕作地とモザイク状に入り混じっています。このような低木林地は、通常、派生的な植生タイプです。沿岸のヤシの木立は、一般に高茎草原に見られますが、まれな植生タイプであり、占有面積は陸地総面積の3.1%未満にすぎません。


ヤシの木立は、南部のラミシ川付近と北部のタナ川デルタ地帯周辺に集中しています。その他の場所では、霧が発生しやすく雨が降りやすい丘の頂上(マルサビット山、タイタヒルズ、チュールヒルズなど)に高地乾性林(0.4%)があります。河川水系森林(マラ川沿いなど)と地下水系森林(キトブなど)を合わせて、陸地面積のおよそ1.5%を占めます。


Moss有刺低木林地と森林は、ケニアで最も多くの面積(41.7%)を占める植生タイプであり、南部のアンボセリからツァボ・イースト/ウェスト国立公園を抜けてケニア北東/北西部にまで広がっています。


特徴的な樹種としてアカシア(Acacia)属の種とコンミフォラ(Commiphora)属の亜種があり、草種としてヒパレニア(Hyparrhenia)属、ディジタリア(Digitaria/和名ヒメシバ)属、テメダ(Themeda/和名メガ

ルカヤ)属の種があります。この生息環境には大型の哺乳動物が集中していることが多く、この植生一帯に広大な保護区が多数指定されています。この生息環境は一般に放牧地や田園に適し、半乾燥の森林草原や低木草原(0.2%)に分類されています。

ケニア北部の中央と西の地域は半砂漠地帯(16.8%)となっており、特徴的な種として、主にアカシアなどの有刺低木が繁殖しています。ディダ・ガルガル砂漠やチャルビ砂漠、トゥルカナ湖周辺などの区域は不毛地(0.4%)で、植生はほとんど見られません。このほかに、海浜と砂丘が陸地面積の0.04%を占めます。


クラフターらが1992年に発表した調査によると、湿地帯はケニアの地表面積のおよそ14,000km2を占める重要な生息環境となっています。主に地溝帯に存在する強アルカリ性の湖(0.04%)には、河川流入部を除いて大型植物は見られませんが、藍藻類スピルリナ(Spirulina)属の種などを代表とする微小植物が大量に繁殖していることもあります。


ビクトリア湖畔には、河川流入部を中心にパピルスの沼地が点在し、主にシペラス・パピルス(Cyperus papyrus/和名カミガヤツリ)が大量に群生しています。パピルスの沼地は、ビクトリア湖以外にもナイバシャ湖やジペ湖をはじめとして広く分布しています(ビクトリア湖のパピルスの沼地にのみ、この生息環境固有の鳥類種の一群が存在します)。パピルスの沼地のほかに、ティファ(Typha/和名ガマ)属、フラグミテ(Phragmites/和名ヨシ)属の種が繁殖する沼地も局所的に存在しますが、そのほとんどは小さな沼地です。


永続的な沼地は陸地面積の0.11%に当たり、淡水領域の総面積はケニアの地表面積の2.1%を占めます。


ケニアの海岸線、特に保護された入り江や河口にはマングローブの沼地(0.2%)があります。8種のマングローブが見られ、そのうち代表的なものはリゾフォラ・ムクロナタ(Rhizophora mucronata/和名ヤエヤマヒルギ)です。ラム地区には、ケニアで最も大きなマングローブの沼地があります。


砂地の海岸線では、沿岸帯の外域や沿岸帯内の水深の比較的深い区域の海底に、しばしば海草が繁茂しています(およそ20種の海草が記録されています)。サンゴ礁やサンゴ島は、およそ59,000ヘクタールの面積に及び、陸地面積の0.1%を占めます。人為的な操作によって自然植生を破壊して生み出された生息環境は、国内全域に見られますが、特にハイランド地区に顕著です。


このような環境には、さまざまな農作物の耕作地(18%)、外来樹の植林地、派生的な藪や低木の茂み、植物が生育しない侵食された森林や低木林地、過放牧によって荒らされた牧草地などがあります。