地理、文化、自然の多様性に富むケニア西部は、ケニアの有名な観光エリアの多くに優るとも劣らない地域です。ほとんどの旅行者は、定番の観光コースから遠く離れたどこかに未知の目的地を新たに見つけることを夢見ています。旅行者によるこのスリリングな発見と探検への報酬は、予期せぬ新たな体験、景色、音との出会いです。ケニアの西部地域は、それ以上に応えてくれます。
カカメガ・フォレスト保護区
カカメガの赤道熱帯雨林は、珍しい希少種の生きた博物館です。このすばらしい土地は、巨木と高密度の湿った下生えが多様な野生生物の生息地を形成する宝の山です。ここで見られる真に豊かな野鳥の生態には圧倒されます。この森林には、珍しいアカオザルをはじめとする霊長類の集団のほか、蝶やカメレオン、カンムリエボシドリのような非常に美しい野鳥が生息しています。
夜のカカメガ・フォレストは別世界の様相を帯びます。コウモリが空中を飛びかい、夜鳥とカエルの鳴き声、ウスゲアブラヤシリスのよく響く鳴き声に包まれます。容易にアクセスできるにもかかわらず、自然愛好家にとってカカメガは静かな聖域であり、数日間の休養には最適の場所です。カカメガ・フォレストには多くの散策コースがあり、この保護区の生態学的な重要性について説明できる多数の優秀なガイドを手配できます。
Kit Mikaye
巨岩の原野に位置するKit Mikayeは、小さい岩で支えられた直立した大きな石です。その地方のルオ人の間では、この石にまつわる多くの神話や伝説が語り継がれています。昔の人々は、夜になるとこの地域を歩きまわる生命体がいて、水を飲みに近くのビクトリア湖を訪れると信じていました。神の恩恵と祝福への見返りとして、いけにえがこの石に捧げられました。現在でも、Kit Mikayeを訪問すると幸運が授かると信じている人たちがいます。
ルシンガ島
ルシンガ島は、西部の活力源でその核心をなすビクトリア湖をボートで観光する際の最適な拠点です。ビクトリア湖観光の最大のハイライトは、Mbita Pointからさほど遠くないMbasa島およびMholo島への旅行です。この2つの島は、数種類の水鳥のとても重要な繁殖コロニーとなっています。一日の終わりにこれらの島を訪問すれば、すばらしい体験を味わうことができます。何千もの鳥たちが空を満たし、岩や木々のねぐらに降りてくる鳥たちで2つの島は実際にびっしりと覆われます。太陽の最後の光によって、ビクトリア湖の水面は黄金色に染まります。これは、ケニアで見られる最も印象的な自然の光景のひとつです。
ルマ国立公園
ルマ国立公園は、120平方キロメートルのサバンナとなだらかな丘陵で構成されています。ここは、ローンアンテロープの最後の避難場所です。世界で最後に残された自然集団がルマ国立公園の境界内で発見されています。アカシアの木立の中で自由に草を食べているローンアンテロープを広く開けた草原で簡単に見ることができます。ルマ国立公園はまた、ロスチャイルドキリンやジャクソンハーテビースト、小型のアンテロープであるオリビなど、他のいくつかの希少種の生息地でもあります。
西部高地 - キシイ
キシイの近くにあるタバカは、ケニアの優れた石の彫刻家の拠点です。キシイとグシイの人々は、当地のソープストーンに施す芸術的な技巧で知られています。この人々は、皿や鉢などの実用品のほか、華美な装飾美術や宝石類の彫刻でも長い伝統をもっています。ソープストーンは、Gucha地方のあちこちにある大規模な露天採石場で採られます。この採石は、化石の証拠や先史時代の遺物の発掘にも実績をあげています。国際市場に向けて作品を制作するために共同の作業場も造られました。
ごく最近では、20世紀フォックスの「ザ・シンプソンズ」の公認の商品としてタバカのソープストーンの彫刻品が指名されました。Tabaka Classic Carversは、アメリカ、イギリス、イタリアでの販売用に番組のキャラクターのうち12モデルを制作する許可を受けました。
キシイ・ストーンは世界中で販売されており、タバカの芸術家が制作した作品のいくつかは、世界の主要な美術コレクションで展示されています。タバカのソープストーンはニューヨークの国連本部を美しく飾り、パリのユネスコ本部には7トンの巨大な「平和の鳥」(Enyamuchera)が置かれています。ソープストーン産業の成功はタバカの町に現れています。ここでは、家族の全員がせっ器(陶器の一種)の彫刻、研磨、洗浄、梱包に忙しく取り組んでいるように見えます。この大きな成功は、非常に重要な伝統文化の保存という結果をもたらしました。タバカへの訪問は、豊かな文化を体験して手作りの美しい芸術作品を購入する絶好の機会となります。
ケリチョ - 世界トップクラスの紅茶
この小さな町は、ケニアの紅茶産業によって活気づきました。高地の涼しい丘陵を覆うお茶の灌木の青々としたカーペットは、まさに黄金色の草原といった趣です。この地域は、世界でもトップクラスの紅茶を産出しています。アグリ・ツーリズムが年々盛んになっていますが、小さな高原の町であるケリチョは、紅茶と摘みたての花を生産する当地の農園を訪問する際の最適な拠点となります。紅茶農園は当地のエコロジーにおける重要な役割も担っており、この土地固有の森林地帯を守る緩衝地帯として利用されています。
世界トップクラスのアスリート
ケニアの西部高地は、世界屈指のスポーツ選手の拠点となっています。この成功の秘密は高地にあります。この地域の平均標高は2000メートルを優に超えており、空気が希薄な状態がランナーにとって理想的なトレーニング状況を生んでいます。ケニアが生んだオリンピックのスーパースターのほとんどは、イテンにあるセントパトリック高校とエルドレット近郊にあるシンゴレ女子高校の2つの現地校の出身者で占められています。高地トレーニングによって、持久力とテクニックの両方を強化することができます。
ケニアと外国の両方のアスリートを対象とする、それぞれ高度に専門化された5つのトレーニング・キャンプがイテンとカバルネットに設置されました。高地での優位性獲得に期待を寄せるアスリートにとって、これらのキャンプは理想的な場所となります。
ケリオ・バレー
広大で美しいケリオ・バレーで眺める、ノースリフト・バレーの高地と断崖はケニアでも有数の荘厳な景観を誇っています。エルゲヨ断崖付近の眺めのすばらしさは驚くほどで、NyaruのWorld's End(世界の果て)地点からの眺めはとりわけ見事です。断崖の表面からは滝が流れ落ち、Cheblochでは、谷底の切り立った岩壁に囲まれた狭くて深い峡谷を水が流れ、ほとんど未踏のRimoi保護区の平原へと向かいます。この保護区は、象の移動にとって重要な場所です。
Kipsaramanのトゥゲンヒルズには、ケニアの最初の地域社会博物館の1つがあります。その博物館の建物では、生物の多様性と保護に関する展示のほか、この地方における人間の化石の重要な発見や、神話の動物であるチミセット(ナンディ・ベア)の想定される先史時代の起源に関する魅力的な展示が行われています。博物館以上に印象的なのがそのロケーションです。急斜面の端に建ち、リフト・バレーと遙かなバリンゴ湖を望むKipsaramanからの眺めは、まさに息をのむ絶景パノラマです。
ケニア西部を訪れて、旅行者を温かく迎える、自然のままのすばらしい世界をぜひ体験してください。











