ケニア南西部は、マサイ人の中心的な地域です。マサイ人は今も伝統や文化に価値をおく、誇り高き人々です。彼らの生活とその土地は、密接な関係にあります。マサイ人は牧畜生活を営んでいるので、習慣として狩猟はおこないません。ですから同じ土地で野生動物と共存することができる、世界でも類のない特別な地域になっています。
アンボセリは巨大なものが棲む土地です。そこには乾いた草原が広がり、地平線ははるか彼方まで伸びて空とつながっています。 アンボセリは象の集団とその大きな群れで知られており、大きく緑豊かな沼沢地に向かって牙のある雄がゆっくりと移動していく姿は印象的です。しかし、巨大なもののなかで最も印象深いのはキリマンジャロです。
ツァボイーストとツァボウエストの対をなす国立公園は、アフリカ最大級の自然保護区を形成しています。ツァボ国立公園の面積はジャマイカ島よりも広いです。ツァボ全体は1千万エーカーの純然たる原生地域から成り、サバンナ、丘陵、山脈、アカシアの森や山地林、広範囲に及ぶ河川系で構成されています。
この壮大な地域は、ケニアの野生豊かな北部辺境地帯への入口とみなされています。自然が豊かで人口が希薄なライキピアの多くは、個人所有の大規模な牧場で占められています。牧場の風景は、高地の平原から森林に覆われた低地の谷まで多岐にわたっています。
エワソ・ンギロ川は、サンブル、バッファロー・スプリングス、シャバという北部のすばらしい3つの保護区を貫いて流れています。この偉大な川の水は多くの野生生物を川岸に引き寄せ、緑のオアシスを生んでいます。青々とした川辺は、とげのある植物で覆われた乾燥した平原と好対照をなします。
メルーは探検好きな旅行者のパラダイスです。ケニアの大規模な公園や保護区のなかで訪れる観光客がもっとも少ない辺境の地であるメルーは、緑豊かな楽園です。この国立公園の南の境界では、タナ川から分岐した、果てしなく続くかのような細流群がこの土地に活力を与えています。